最終更新日 2024年3月22日 by landroverth

脱毛にはいろいろな種類がありますが、その中でも出力が強いレーザー光線あるいはそれと同じくらいに出力が強い光線を使う脱毛方法が医療脱毛です。

出力が強い光線を使えば脱毛効果も高くなりますが、同時に脱毛をする人の肌が火傷する危険性も出てきます。

そのために美容目的ではあっても、医療行為と同じく医師免許を持つ人間だけが施術できるというのが平成13年に出された厚労省の通達で明確になりました。

もし、医師免許を持っていない人間が、出力の強いレーザー光線等を使って脱毛行為をした場合には医師法違反で捕まります。

なお皮膚科や美容クリニックなどで行われる医療脱毛では、医師免許を持たない看護師が施術をすることもあります。

参考→医療レーザー脱毛施術の流れ | 埼玉のゆり皮膚科

これは医師の指導を受けた上で行っているので、医師法違反にはあたりません。

ですから、看護師が独断で施術をしたときには、違法行為になります。

それほどに強い出力の光線を使うわけですが、どのようにして脱毛が行われているのかというメカニズムを詳しく解説していきましょう。

デリケートラインや手足、脇に生えている毛は、皮膚に埋まって見えないところを毛根と呼びます。

毛根は毛母細胞や毛乳頭などが集まったもので、栄養を取り入れて毛を生やす重要な部分です。

医療脱毛では、メラニン色素に反応するレーザー光線などを毛の生えている分に照射することで、大きな熱エネルギーを生み出します。

メラニン色素は肌や肌から出ている毛にも含まれていますが、特に量が多いのは毛根です。

ですから、レーザー光線などに反応して大きな熱エネルギーが蓄積されていきます。

この熱エネルギーは、大きくなればなるほど冷めにくい性質があります。

つまり、毛根はオーブンで熱せられているような状態になり、やがては破壊されます。

肌はメラニン色素が少ないですから、すぐに冷めやすく細胞が破壊されるリスクは少なくなります。

ただし、長く照射し続けたり光線の出力を強くしすぎると、熱を持って火傷してしまうことがあります。

肌トラブルが起きないように、施術中は肌に冷却ジェルを塗ったり冷却ガスを吹き付けて肌の熱を奪います。

毛根が破壊されると、根を失った木と同じですぐに抜け落ちます。

しかも、普通の状態とは違って、毛根が破壊されているので再び生えてくることがありません。

その結果として、永久脱毛と呼ばれるように長期間にわたって脱毛効果が持続します。

ここで誤解してはいけないのが、一度医療脱毛を受けたら死ぬまで毛が生えてこないというの間違いです。

というのも毛は同じタイミングで生えたり抜けたりを繰り返しているわけではありません。

それぞれが独自の毛周期(ヘアサイクル)で生えたり抜けたりを繰り返します。

そのために、医療脱毛を行ったタイミングで、毛根が休みに入る退行期・休止期に差し掛かっていると、光線に反応しにくくなって熱が蓄積されずに毛根が破壊されません。

そうしてしばらく経てば、まだ生き残っている毛根が毛を成長させます。

そういうことがあるので、効果をより完全なものにしたいならば施術は1度ではなく毛周期に合わせて複数回は行う必要があります。

それから施術をする医療機関によっては、光線を照射する機械の調整が上手く行かずに出力が弱かったり、照射できていない場所も出てきます。

そういうときには、医師に伝えて出力を高めたり抜け落ちている部分に照射してもらわなければいけません。

このようにして行われる医療脱毛ですが、効果は長持ちすること、そして医師・看護師が施術をするということで安全性が高いことがメリットです。

一方で、出力が強い光線が使われますから火傷が起きるリスクがあること、施術中は耐えられないほどではなくても痛みを感じることがあります。