最終更新日 2024年3月22日 by landroverth

■金への資産運用のメリット

ゴールド、つまり金への投資というのは資産の運用方法として注目されるものの一つです。

日本においては依然としてどうしても預貯金、他にはせいぜい株式といったものが資産運用の大半を占めているかもしれませんが、世界を見渡すと自分の持っている資産のうちの1割程度は金などの貴金属として保有することはごく普通のこととなっています。

金を資産として持つことのメリットはいくつかあります。

実際的なメリットとして最も大きいものはインフレに強いということが挙げられます。

現在の日本は政府が何とかしてインフレ目標を達成しようと努力を続けているものの世の中はなかなかそれに反応せず、逆のデフレ圧力が強いことを窺わせる時代がかなり長い間にわたって続いていますが、これは世界的、また歴史的に見るとほとんど例のないことで、世界の歴史を見るとインフレ、それもハイパーインフレと呼ばれるような極端なインフレが起こることのほうが可能性としてははるかに多いことは明らかです。

インフレが起こると、お金の価値は下がってしまいます。

例えば1万円あれば1週間分の食料が買えたとして、インフレが起こって物の値段が10倍になり、お金の価値が十分の一になってしまうと、同じだけの1週間分の食料を買うために10万円が必要になってしまいます。

せっかく1万円のお金を貯めておいても、それでどれだけの物が買えるかという価値の面においては大きく目減りしてしまうことになります。

確かにここまでの大きなインフレは戦争とか動乱でも起こらない限りはあまり可能性はないのかもしれませんが、多少の目減りであっても好ましくないことは事実でしょう。

しかも、誰もが知っているとおり、日本は国家として膨大な借金、つまり国債を発行しています。

その残高は実に1000兆円にも上っています。

■インフレに強い金とその美しさ

この借金を帳消しにする一つの方法は、インフレに誘導することです。

お金の価値が十分の一になるということは、貯金の価値が十分の一になるという意味だけではなく、裏を返せば借金の価値が十分の一になるということでもあるからです。

確かに国家としてそのようなことを画策するかどうかは全く別の話ですが、国としてそのような誘導をせずとも、市場というものの判断によりそのような流れになることはあるかもしれません。

このようにインフレというのはお金を持つ者にとって脅威なわけですが、資産をゴールドに替えて持っておくことでこの脅威から逃れることができます。

というのも、金は資産であると同時にモノでもあるためで、インフレが起こっても原理的には価値が下がりません。

1万円分の金を持っていて、インフレが起こってお金の価値が十分の一になったところで金の価値まで十分の一になるわけではありません。

原理的に言えば、もしそのようなことが起こればかつて1万円分の価値を持っていた金は10万円で売れることになるはずで、持っている金で買える物の価値としては全く同じ、つまりさきほどの例で言えば1週間分の食料が買えることに変わりはないのです。

インフレに強いというのが金の持つ最大のメリットですが、この他に忘れてはならないメリットとして、やはり金という金属の持つ美しさということが挙げられます。

あまりに単純すぎるものなので忘れられがちなのですが、これは確かにメリットです。

古代より金の美しさは人間を魅了してやまなかったのです。

それが目の前にあるということは大きな満足感を生むことは間違いないでしょう。

■金自身が価値を生み出すことはない

一方で、ゴールドリンクなどが販売するゴールドを投資資産としてみた場合、メリットだけでデメリットはないのかというともちろんそんなことはありません。(・金投資の決定版!株式会社ゴールドリンク〜ゴールド積立くん®〜

だからこそ、世界的にみても自分の持つ資産の1割程度を振り向けるのがごく一般的なのです。

もし100%メリットだけでデメリットがないのであればもっと多くの割合となることでしょう。

大きなデメリットとしては、金は確かにインフレに強いけれども、それ自身が何かの価値を新しく生み出すかというとそんなことはないということです。

これは預貯金や株式、あるいは不動産投資などと比較してみるとよく分かります。

預貯金では、昨今は金利は極めて低いものの、預けていれば利子がつきます。

株式であれば、会社の業績がそれなりに順調であれば配当金が得られるでしょう。

不動産でも当然ながら賃貸料収入が得られるというように、運用しているその商品そのものが新しく価値を生み出すことがあり、商品によってはむしろそれがメインの目的になっていることもあります。

ところが金の場合はそんなことはありません。

いくら金の塊を持っていても、利子がつくことはありませんし配当金もありません。

これはデメリットです。

また、金の美しさを手元で見たいのであれば自分で保管管理しなければなりませんが、これは当然ながらリスクを伴います。

紛失とか盗難などのリスクがあるためです。

これも注意が必要な点となるでしょう。