母が亡くなったとき、遺品整理をした。
母は東京の郊外に住んでいたので、私の町から車で3時間ほどかけて母の住んでいたアパートに行った。
母は晩年、自宅を私の妹に譲ってもう一人の妹の家の近くのアパートで暮らしていた。
そのすぐ側には、母の亡くなった弟の家もあり、そこには義妹が住んでいたので、一人暮らしとはいえ、けっこう賑やかだったのではと思う。
そのアパートはけっこうな広さで、母の住む二階のフロアのほかにロフトもあって、そこで母はよく絵を描いていた。
生前の母は、絵のほかに長い間短歌のサークルに入っていたし、手芸のグループにも属していた。
それで描き上げたたくさんの絵や絵の道具、同人雑誌、作りかけの人形などの手芸用品が山のようにあった。
その上、昔の人だから、物が捨てられない性分でどうでもいいような品々もたくさんあった。
例えば昔したテニスの道具などだ。
遺品の整理をしながら、思わず「もう少し、片付けてからにしてほしかったな」とつぶやいてしまった。
すぐには処分できない物は長女の私が車に積んで持ち帰った。
それだってかなりの量で、いまは我が家の屋根裏で眠っている。